Story Interview
Story Interview
Nofl Branding Project Story
概要
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Brandnoflノフル
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ClientNAKA Co., Ltd.中商事株式会社
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Business typeAPPAREL BRANDアパレルブランド
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PlaceKAGAWA,TAKAMATSU香川県高松市
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CategoryBRANDING DESIGNブランディングデザイン
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We DeliveredGRAPHIC DESIGN,WEB DESIGNグラフィックデザイン、ウェブデザイン
Q1.
ブランディングのご相談のきっかけを教えてください。
僕自身はこのnoflっていうブランドを会社の中心の軸にしていこうっていう話になって違う部署から異動してきました。
最初はやり方も分からなかったんですけど、展示会に行って人に見てもらうっていうことを1年くらいやってて。でもなかなか成果が出なくて…
当初は自分たちでカタログ作ったりしてたんですけど、手作り感が強すぎるっていうのもありショップに置いてもらえないということもありました。
商品を卸したいところに卸せるだけのビジュアルーー見せ方の説得力が弱かったというか、引っ掛からなかったんですかね。
いろんなブランドが出てる中で足を止めてもらえない。選ばれないとショップに置いてもらえないので、そのステージにまだ立ててない、見せ方を変えていかないとなかなか土俵に上がれないなって。
ナチュラルテイストの商品自体も多いし、幅広いのでその中で何か目につくような…
置きたいショップに置いてもらえるようにするっていうのが1番最初の課題だったので、他社に協力してもらって、見せ方をどうしていくかというところを相談しながら次の一手を考えたいというのがきっかけでした。
Q2.
グリーンフィールドグラーフィクを選んでくださった理由をお聞かせください。
最初は東京とかいろんなところで探したんですが、やっぱり香川のブランドなので、できれば香川の会社と組んだ方が裏付けにもなるし、ストーリー性もとれるかなというふうに考えて探していたところでグリーンフィールドさんを見つけました。
他にも何社かお話しはしてたんですけど、他社さんは僕達が「こういうふうに見せたいんです」って言うと、その路線の上で提案してくれるんです。でもそれだと今までと変わらない。
グリーンフィールドさんは、そうじゃ無くて「それもありだけど、こうした方が裾野が広がっていきますよ」「こういう見せ方のほうがブランドの良さが伝わるんじゃないでしょうか」っていう提案をしてくれました。
自分たちだけでは出てこなかった角度からの意見があったり、そういう考えもあるんだなって思えたことが強かったですね。
意見をぶつけ合ってひとつのものを作っていくというのが大事だと思うので、そうじゃないと他社さんと“ブランディング”をやる意味があまり無いかなと。
Q3.
ブランディングのフェーズはどのように進みましたか?
ブランドステートメントが構築されてから、これをブランドの軸として生地とか色を選んでいくっていう、核みたいなものができましたね。
それまでは曖昧だったんですよ。“香川のブランド”“瀬戸内”っていっても「なにが?」という感じだったんですけど、
ブランドの軸ができたことで社内でもそれを念頭に置きながら、扱う生地とか色展開とかをそこに落とし込んでいけて。
そういう過程で自然と他との差別化もできたし、そのタイミングでお客様も増えました。
ブランドとしての核ができたことはとても大きかったです。なかなか決めきれてなかったものが決まったことによって、それを元に企画もデザイナーもその核に落とし込んでいくっていう作業ができるようになりました。
Q4.
ブランディングのフェーズの中で印象に残ったシーンを教えてください。
1番最初って瀬戸内を軸にしてたから、海で撮影してたんですよね、岩とか色々。その時のインパクトがとても強くて。
noflが“香川=瀬戸内”のブランドというのが、画で見て分かるようになったんですよね。それが今までの中で1番印象に残ってますね。
あの頃はあそこまでロケーションにこだわってやってるところなかったと思うんですよ。
オーガニックコットンとかリネンを使ったナチュラルテイストのものは他にもありますけど、それを地元瀬戸内海のああいうロケーションで撮影するというのは他では真似できないことなので。
その時撮影したタブロイド見たら瀬戸内のメーカーっていうことがすぐ伝わるというのもあって、1番大きかったかな。
ロケハンって言っても自分たちが住んでる所なので、僕達が“瀬戸内、瀬戸内”って言うよりも、ルックで見せた方が「こういう場所で考えてもの作ってるんですね」ってイメージに繋がっていくんですね。
お客様もその頃に一気に増えたので。
パターンだけ自社で作ってその後の工程は海外に出す企業さんも多いですけど、うちでは瀬戸内海のすぐ目の前の自社工場で製造してるっていう強みがあるので、それをちゃんと出していこうって話になったんですよね。
工場でニット編んでるシーンとかパターン縫ってるシーンとか撮影してもらって。
どういうブランドかっていうのを説明するのに、口で言うよりもビジュアルで伝えられるものができたのが大きかったです。
Q5.
実際に運用されていくなかでの、ブランド効果や反響をお聞かせください。
1番はやっぱり卸先が格段に増えたことですね。卸先さんが増えない限りはお店には出せないので。
いろんな人の目が届くところに商品が入っていって、それでお店を開発するデベロッパーの方に「あ、こんなのあるんだ。香川でやってるんだ」って目に留めてもらって、お店に置いてもらう。
そこまでの流れが今まではもっと時間がかかってたんですけど短縮されましたね。
グリーンフィールドさんと組んで知名度も一気に広がっていって、ネットでも販売してるって知ってもらえたのでオンラインショップ(ECサイト)の売り上げも増えるし、
リアルショップで扱ってくれるショップも増えますし。そこが御社と組んで良かったことですね。
商品置いてくださるショップは増えたり減ったりの繰り返しですけど、2年くらいで2倍程度まで増えましたね。
ネットでの売り上げは1年ごとに順調に増えていった感じですね、3年くらいかけて2倍くらいになったんじゃないかな。
Q6.
最後にブランディングやリブランディングをご検討されている方に一言お願いします。
「ブランディングって自分たちだけでやってると絶対に行き詰まるんですよ。」
同じチームで話してると同じ意見ばかり出てきて“化学反応”が起きないんです。
だから他社と組むことによって、自分たちがやってこなかった事や、気付けなかった課題に気付いて、結果がどんどん広がっていったというのはありますね。
いろんな角度から見るということが必要なので、新しい視点で提案をしてもらえるのは大きいです。
グリーンフィールドさんのデザインは、機能的デザインを得意とされていて、ちょっとしたことで見る人の印象が変わって、興味持ってなかった人が持ってくれたりする。
ブランドや商品の見せ方のちょうどいい“アングル”を最後までこだわってくださることで、結果的に人の目に留まるようになったり、ちょっと良いものに見えたり。
そのちょっとしたところって考えに考えてないと出せないと思うんです。そういうことが僕達の気付かない快適さを生んで、またあのお店行きたいって思ってもらえる。
それが“ブランディングデザイン”の最たるところじゃないかな。
ブランディングって価値を構築していく、いわば未来への投資。敷居が高いと思われがちですが、うまく息が合うパートナーであれば必ず大きな価値があると思います。